【教材7】ASPによる教材の開発 |
神栖町立神栖第三中学校 教諭 内藤 英一 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(1) | 教材開発のねらい | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
コンピュータを活用した授業では,レポート形式にまとめたデータを印刷して提出するなどの機会が数多くある。その際に使用されるワードプロセッサソフトウェアは,指導者,または学習者によって違うというのが現状であろう。しかし,WebページはHTMLの使用が世界の標準になっている。このWebページを生かした教材,いわゆるWeb教材を開発していくことは, 将来性に長けている点も見逃せないが,学習者が同一環境で学習可能な点も重要な点であると考える。このようなWebアプリケーションを研究・開発するのは,とても大きな意味があると感じている。 今回の教材の開発に用いるActive Server Pages(以下ASPと略す)は,クライアントから送信された各種データをサーバ側で処理し,その結果を返信するための技術であり,またサーバに保存されたクライアントのデータを容易に利用することもできるので,双方向の通信ができる教材を開発しやすいと考えている。これらの特性を生かして,クライアントから送信されたデータをWebページ上に取り込み,学習などに活用していくことができると考えている。 |
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(2) | 教材の内容 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(3) | 開発の方法 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(4) | 教材の活用例 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(5) | 今後の課題 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今回の研究では,ASPを用いたWeb教材の開発を試みたわけだが,研究を進めていく中でいくつかの問題に直面した。特に,問題となったのは,開発の基礎となる動作環境である。 今回は,Windows NTサーバのような強固なシステムではなく,パーソナルユースのWindows 98SEにPWSをインストールしてサーバを構築した。大きな問題は生じなかったが,いくつかの機能の欠落が問題となった。特に,データベースを利用する際に様々な問題が多発した。この問題の解決に多くの時間を費やしてしまった。 また,動作確認をするために,PWSをインストールしたパソコンをネットワーク上に接続するときにも問題が発生した。自宅ではネットワーク環境が整っていないため,もっぱら学校のネットワーク設備を利用して確認作業を進めたが,これにより開発時間が制約され,予定よりも開発がかなり遅れてしまった。これは動作環境と言うよりも,開発環境の問題であろう。 さて,今後の課題を次に示す。 今回の研究で開発したWeb教材は,まだまだ試作段階であり,改良やデバッグする必要がかなりある。また,学習者の視点での使いやすさや見やすさの向上など,更なる改良が必要不可欠である。この点については,今後,実践を重ねて,教師や生徒からの声などを参考にしながら進めていきたい。 次は,セキュリティに関することである。今回開発したWeb教材を,現段階でインターネット上で公開してしまうと,誰でもレポート登録板への記入が可能な状態なので,悪質ないたずらなど,大きなトラブルが発生する可能性がある。そこでアクセス制限をどのように設定していくかが,この課題の焦点となってくる。IDとパスワードでアクセス制限をかければ,手軽に利用できない状態になってしまうのではと考える。この点については,今後も研究を重ねたいと思う。 また,登録ページのバリエーションを豊富にしていく必要がある。今回は1つだけしか開発しなかったが,学習内容などによって記入項目を変える必要があると考える。今後,様々な場面に対応できる柔軟な教材へと発展させていきたい。 ASPとデータベースの連携についても課題となった。データベースソフトウェアを活用してデータの管理をしていくのだが,ASPとの連携についてはまだまだ知識不足なので,思ったとおりの実行結果を得られなかったり,またやりたいことができなかったりした。今後は,数多くの協力者を得て,ともに研究を進めていきたい。よりよいもの,より使いやすいものを求めるとなると,一人だけでの研究開発は困難な面があると思う。今回のWeb教材の開発を機会に,今後は,研究開発の輪を広げていきたいと考える。 |
【参考文献等】 | ||
・「中学校新教育課程の解説技術・家庭」 | 河野公子・渡邉康夫 | 第一法規 |
・「はじめ て使うASPのすべて」 | 高尾哲朗 | ソシム |
・「ASP実践プログラミング入門」 | 生形 洋一 | 技術評論社 |
・「ASP300の技」 | 技術評論社 | |
・「図解でわかるWeb技術のすべて」 | 小泉 修 | 日本実業出版社 |
・AutoASP | http://www.fsinet.or.jp/~joudai/autoasp.htm |