は じ め に

 平成10年7月の教育課程審議会の答申における改善の基本方針では,「衣食住やものづくりなどに関する実践的・体験的な活動を通して,家族の人間関係や家庭の機能を理解し,生活に必要な知識・技術の習得や生活を工夫し創造する能力を育成するとともに,生活をよりよくしようとする意欲と実践的な態度を育成することをより一層重視する観点から,小学校の家庭科,中学校の技術・家庭科及び高等学校の家庭科について,その領域構成や内容の改善を図る。」とある。また,「基礎的・基本的な知識・技術を確実に身に付けさせるため,実践的・体験的な学習を一層重視するとともに,環境に配慮して主体的に生活を営む能力を育てるため,自ら課題を見いだし解決を図る問題解決的な学習の充実を図る。」と示されている。
 新学習指導要領における家庭科及び技術・家庭科では,実践的・体験的な活動を通して,生活に必要な基礎的な知識と技能及び技術を習得し,生活を工夫しようとする実践的な態度を育てることが求められている。
 実践的・体験的な活動を通して生活に必要な基礎的な知識と技能及び技術を身に付けることにより児童生徒の主体的な学びが生まれる。また,学んだことを実際の生活の中で生かすことができる能力と態度を育てることが重要であると考える。
 そこで,本研究では,生活に生きる力をはぐくむ,実践的・体験的な学習指導の在り方について研究し,各学校における学習指導の改善及び充実に役立てることを目指した。



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