刊行にあたって


 本研修センターでは,現在「生きる力をはぐくむ学校教育」という統一主題を掲げて研究を進めております。この研究事業の一つとして,教科教育課では,本年度,「自ら学び,自ら考える力を育てる学習指導」の研究を行い,国語,算数・数学,生活,図画工作・美術,農業・工業・商業の各教科について,研究報告書を刊行する運びとなりました。
 さて,新学習指導要領では,各学校が[ゆとり]の中で特色ある教育を展開し,児童生徒が豊かな人間性や基礎・基本を身に付け,個性を生かし,自ら学び,自ら考える力などの[生きる力]を培うことを基本的なねらいとしています。各教科・科目において,体験的,問題解決的な学習の充実を図ることが肝要であります。また,自らの意見や考えの上に立って,論理的に表現したり,相手の立場を尊重して討論したりするなど,思考力,判断力,表現力の育成を重視しています。
 本研究は,県内各小学校,中学校,及び高等学校の協力を得て教師及び児童生徒の実態調査を実施し,指導法の改善や教材・教具の開発等を精力的に行いながら,「自ら学び,自ら考える力を育てる学習指導」の在り方を一年にわたって究明してまいりました。本報告書が多くの先生方の今後の授業実践に活用されることを期待しています。
 最後になりましたが,本研究を進めるに当たり,御指導いただいた講師の先生方,各教科における調査に御協力いただきました関係学校及び研究協力員の先生方に心から感謝の意を表します。

 平成13年3月
茨城県教育研修センター所長  山 内 洋 行


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