(10) | 社会科「地理的分野」(第2学333年)での実践 | ||||||
グループ学習を通して,他者理解・役割遂行を進める授業 | |||||||
学習計画 | |||||||
@ | 単元 日本の中央部(中部地方) | ||||||
A | 単元について | ||||||
日本の中央部として,「近畿地方」「中部地方」「関東地方」を取り上げ,各地方の自然的条件,歴史的風土,人々の生活,各種産業の発達などについて調べたり話し合ったりする活動を通して,理解を深めさせる。 | |||||||
B | 児童の実態(男子18人 女子19人 計37人) | ||||||
社会科の学習に対する「好き嫌いが」ややはっきりしているが,与えられた課題に対しては真面目に取り組んでいる。また,「グループ学習」や「視聴覚機器を活用した学習」を好む傾向にあるが,個別の活動が多く,グループ内の生徒相互のかかわりは十分であるとはいえない。 | |||||||
C | 学習形態 | ||||||
生徒一人一人の課題意識の違いに配慮したグループ学習を取り入れ,集団の相互作用を通して,生徒の自己実現を図っていく。また,生徒の実態に応じた助言,援助を行うとともに,グループ内の役割分担を明確にし,グループの課題解決のために,生徒個々の持ち味が十分に発揮できるようにする。 | |||||||
結果と考察 | |||||||
@ | 結果 | ||||||
学習後の生徒アンケートによると,多くの生徒が「友達と協力しながら学習を進められた」「わからないことを教え合えた」と答えており,グループ内での親密性を高め,相互理解を深めることができたようである。また,生徒の課題意識の違いに配慮したグループ編成を行い,グループ内での生徒同士の話し合いを十分に行ったことによって,積極的に学習に取り組む姿が見られた。さらに,「グループ内の役割分担の決定」や「学習計画表作り」,「資料の作成・学習成果の発表」などの活動を通して,グループの凝集性や生徒のグループへの所属感を高め,与えられた仕事に責任を持って取り組むことができたようである。 | |||||||
A | 考察と課題―4種類のサポートの視点から― | ||||||
本単元では,グループ学習の中で道具的サポートを中心に授業を展開した。「生徒の興味・関心や課題意識の違いを共感的に受け止め,グループ編成やグループ活動に生かす」「協力的な問題解決や課題探求活動を体験させる」,「グループ学習の成果を学級全体で分かち合ったりする」ことは,生徒相互の理解を深めるとともに,集団への所属感を高めることに効果的であり,学習意欲を向上させていったと考えられる。 今後は,生徒一人一人の内面活動を受け止め,グループ学習を進める中で生徒の個性や能力が十分に発揮できるようなかかわり方を工夫するとともに,学習の過程に目を向けさせるような自己評価・相互評価のあり方を研究開発していきたい。また,4種類のサポートを効果的に活用した授業実践に努めたい。 |
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本時の学習 | |||||||
@ | 目標 | ||||||
・ | 名古屋を中心とした名古屋大都市圏について理解するとともに,資料をもとに,中京工業地帯の特色をとらえることができる。 | ||||||
・ | グループ活動やクラスでの話し合い活動などを通して,他者理解を深め,集団への所属感を高めることができる。 | ||||||
A | 準備・資料 | ||||||
掛け図(中部地方),地図帳,地理資料集,生徒発表資料,学習プリント,VTR,OHP,TPシート(生徒用・教師用),自己評価カード,グループ別学習計画表 | |||||||
B | 展開 | ||||||
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