1  研究の概要
  (1)  研究主是設定の理由
     今日,生徒指導の諸問題には,いじめをはじめ,不登校,非行や校内暴力,「学級がうまく機能しない状況」などさまざまな問題があり,今や,これらの問題のような状況は,どの児童生徒や学校にも起こり得るものと思われるく核家族化や少子化の進行,地域社会の変化に伴う連帯感の希薄化など,現在の社会は様々な問題を抱えている。そうした社会状況の中で,児童生徒については,価値観の多様化,人間関係づくりの未熟さ,生活体験の不足等さまざまな間巷が懸念されており,これらが諸間是の背景に複雑に絡み合っていることが考えられる。このような現状において,児童生徒の学校不適応に対する適切な指導・援助をはじめ,一人一人の児童生徒及びその保護者への望ましい対応の在り方を見いだすための教育相談の充実が叫ばれている。
 生徒指導の重要な役割は,一人一人の児童年徒の人格を尊重し,個性の伸長を図りながら,同時に社会的な資質や行動を高めることである。その中の学枚教育相談は,すべての児童生徒を対象とした成長への援助活動である。今日の社会を考えると,学枚教育相談が極めて重要な役割を果たすと考えられる。児童生徒一人一人は,一人の人間として成長への可能性をもっている。児童生徒にかかわり,受容し,内面から理解しながら,一人一人のニーズに応じることができれば,成長への援助ができると考える。これらを基盤にした教育相談的配慮を生かした授業を実践していく。その結果,児童生硬が自分で課選を見つけ,自ら考え,自ら問題を解決していく資質や能力,豊かな人間性を身に付け,たくましい身体と健康を培い,「生きるカ」を育成できるよう指導・援助することが可能であると考える。
 そこで,私たちは,教師と児童生徒及び児童生徒相互の人間関係をもう一度見つめ直す必要があると感じる。そのため,本研究では,理論研究においてロージャズの来談者中心療法,マスローの自己実現,石隈利紀氏の学校心理学の理論を基に,人間関係を基盤とした授業について理論的に考察する。また,児童生徒相互の人間関係,教師と児童生徒の人間関係及び児童生徒の学習意欲を意識調査によって把握し,その結果を踏まえ,小学枚,中学校及び高等学校での授業の実践を行う。そして,それらを考察することにより,児童生徒の自己実現を援助する学校教育相談の在り方を究明しようと考えた。
  (2)  研究のねらい
    �@  学枚心理学に関する文献,先行研究等の分析により,人間関係を基盤にした授業の在り方を明らかにする。
    �A  児童生徒相互の人間関係及び教師と児童生徒の人間関係と児童生徒の学習意欲の関係を把握する。
    �B  児童生徒の自己実現を援助する授業の在り方を,小学校,中学枚及び高等学校それぞれにおいて実践的に究明する。
  (3)  研究の体系
平成11年度「教育相談に関する研究」の体系
1  研究の趣旨
   予防・開発的教育相談の在り方を研究し、その成果を児童生徒の自己実現に資する。
2  研究期間
   平成9年度から平成ll年度の3か年
3  研究方法
  (1)  実態調査・理論研究を踏まえ。事例を通した実践的研究を行う。
  (2)  有識者から指導・助言を受け、教育相淡許婚弥立手・研究協力負が研究にあたる。
  (3)  小・中学校。高等学校教月8人を研究協力月に葬堀し。年間4回の協議会を開催する。
4  研究内容
   児童生徒の自己実現を援助する学校教育相淡の在り方について研究する。
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【研究主題及び研究のねらい】
1  研究主題
   児童生徒の自己実現を援助する学校教育相談の在り方
2  研究のねらい
   平成9年度から平成ll年度の3か年
3  研究方法
  (1)  児童生徒の自己実現に関する文献、先行研究等の研究により自己実現にいたるプロセスを明らかにする。
  (2)  児童生徒の学校生活に関する意識調査と教師の授業に関する意識調査をすることにより。児童生徒の学校適応度の実態や教師の教育相談的配慮の現状を把握する。
  (3)  児童生徒の自己実現を目指す授業の在り方を実践的に究明する。
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【理論研究】 【調査研究】
1  自己実現を援助する学校教育相談
   児童生徒の自己実現を援助する学校教育相談の在り方
  (1)  生きるカと自己実現
  (2)  学習意欲
  (3)  学校教育相談と学校心理学
2  授業における心理教育的援助サービス
  (1)  授業についての基本的な考え方
  (2)  人間関係を基盤とした授業
3  投業における教師の援助活動
  (1)  教師と児童生徒の3つの人間関係
  (2)  授業における教師の4種類のサポート
4  豊かな人間関係を生かした授業と自己実現
1  学校生活に関する意識調査
  (1)  対象
    ・小学6年生 367人
    ・中学2年生 718人
    ・高校1年生 545人
  (2)  実施期日
    ・平成9年7月
2  教師の授業に関する意識調査
  (1)  対象
    ・小学教員 40人
    ・中学教員 88人
    ・高校教員 76人
  (2)  実施期日
    ・平成9年10月
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【 実 践 研 究 】
1  小学校での実践
  (1)  「友達とかかわり合う美しさの体故を促す授業」
  (2)  「他者理解を潔め。良好な人間関係づくりを促進する授業」
2  中学校での実践
   「教師と生徒、生徒相互の人間粥係を生かした、協力的な学習の在り方」
3  高等学校での実践
   「自己主張を促すディベートによる授業」
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児童生徒の自己実現を援助する学校教育相談の在り方


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