| ねらい | 
     対人関係というのは,人と人とが触れ合うということである。触れ合うということは,心と心が触れ合うということと,体と体が触れ合うことの両側面を持っている。心が触れ合うことは,体が触れ合うことを意味しており,体が触れ合うということは,心が触れ合うことを意味している。心の触れ合いと体の触れ合いは,相互に他の形の触れ合いを促進する。 
 このエクササイズは,メンバー相互の自然な体の触れ合いによって,その集団の雰囲気を解きはぐし,高めていくのに効果的である。集団の受容的な打ち解け合った雰囲気は望ましい人間関係を形成するための必要条件ともいえる。 | 
  
  
    | 時 間 | 
    ロング・ホームルーム(50分)など | 
  
  
    | 準 備 | 
    特になし | 
  
  
    | 進め方 | 
    
        
        
          
            | @ | 
            10〜20人ぐらいずつのグループを作る。 | 
           
          
            | A | 
            「知恵の輪」を解く人(鬼)を決め,その人は部屋の外に出てもらう。 | 
           
          
            | B | 
            残った人は丸くなって手をつなぎ,絶対に手を離したりつなぎ変えたりしないようにして,輪をくぐり抜けたり,またぎ越したり,体をねじったりして全部の人が複雑に絡み合った塊「人間知恵の輪」を作る。 | 
           
          
            | C | 
            「人間知恵の輪」が完成したら,鬼を部屋の中に入れる。 | 
           
          
            | D | 
            鬼は絡み合った「人間知恵の輪」を自分の手ではぐしていって,元の丸くなって手をつないだ形にまで戻していく。真後ろの人の合図で,真ん中の人は体を棒のように固くして後ろに倒れる。真後ろの人は,その人の肩甲骨のあたりを手で支え隣の人に送る。 | 
           
         
         
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    | 留意事項 | 
    
      
        - 「人間知恵の輪」を作る際には,つないだ手を離したり,つなぎ変えたりすると後で解けなくなってしまうのでよく注意を与えておく。
 
        - 「人間知恵の輪」は,なるべく隙間がなく,密集した複雑な形がよい。
 
       
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  | 子どもの反応 | 
  
     
        - 自分の手がどこに行ったか分からないほど,複雑な知恵の輪を作った。
 
        - 暑くなって汗をびっしょりかいた。
 
        - 汗ばんできて離れそうになった手をあんなにぎっしり離さないで握り縮めていたのは,生まれて始めてのような気がした。
 
        - 子どもの頃やった押しくらまんじゅうを思い出し,懐かしく楽しかった。
 
        - 知恵の輪を解くのは本当に難しかったが,解けたときには本当にうれしかった。
 
      
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  | 成 果 | 
  
     
        - 自然な形でかなりの身体接触がおこるため,集団の受容的で温かい人間関係を形成するのに効果的であった。
 
       
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