| ねらい | 
     人との「出会い」はあいさつによって始まるのであるが,あまり人間関係を持ちたくないとか,持ちたいが馴れていないというような対人関係に不安を持っている人もいる。そのような傾向のある人にとっては,ただ単に握手をすることでも抵抗を感じるかも知れない。このような非社交的,内向的な人には,「あいさつをして」,「目を見合わせて」,「気持ちを込めて」握手をするというように段階を踏んでいくため,ポジティブな「出会い」方に不安を解消しながら慣れることができる。 | 
  
  
    | 時 間 | 
    ロング・ホームルーム(50分)など | 
  
  
    | 準 備 | 
    特になし | 
  
  
    | 進め方 | 
    
        
        
          
            | @ | 
            口を閉じて部屋の中を歩き回る。最初は「口を閉じて」以外のことは指示しない。 | 
           
          
            | A | 
            歩き回りながらすれ違う人と握手をしてからすれ違う。ここでは次のような指示を与えると,よりゲーム的になって楽しみながら握手をすることができる。 
 「3分間に違う人と20回以上握手をして下さい。」と指示する。 
 「異性の人とは10回以上握手をして下さい。」と指示する。 | 
           
          
            | B | 
            「こんにちは。」とあいさつをしながら気持ちを込めて握手をする。 | 
           
          
            | C | 
            「真ん中で出会ったら,お互いに顔を向けて,目を見合わせながら通って下さい。」と指示する。 | 
           
          
            | D | 
            目を見合わせ気持ちを込めて撞手をする。 | 
           
         
         
     | 
  
  
    | 留意事項 | 
    
      
        - 「握手する」のは「さりげなく」ではなくて,意図的に相手のからだの一部に触れることになるので,外向的,社交的な人は安心するであろう。しかし中には対人関係に不安を感じている人や,内向的,非社交的な人はマイナスの反応もあらわになってくるのでリーダーは注意深く観察する必要がある。
 
        - 内向的で恥ずかしそうにしていて進んで参加できない生徒については,勇気を出して積極的に参加するように注意する。
 
        - ふざけてしまう生徒についてはなぜふざけてしまうのかを振り返させる。
 
       
     | 
  
  
  | 子どもの反応 | 
  
     
        - 「目を見合わせて」握手をするとき,何を言わなくても気持ちが通じたような気がした。
 
        - 「こんにちは。」と言葉をかけるよりも,何も言わない方が気持ちが通じた。
 
        - 握手したときの人の手の温かさ(冷たさ)が,今も感触として残っている。
 
      
   | 
  | 成 果 | 
  
     
       - 「気持ちを込めた」あいさつや出会い方を知ることができた。
 
       - 消極的で視線をそらせてしまう生徒も,次第に視線を合わせられるようになった。
 
      
   |