2 自分のよさを見つける   中学生向け

よいことメッセージ


ねらい  友達のよいところを探してその人に伝え,自分も友達から見てよいところを言ってもらう。そのことにより、自分の良さに気付かせるようにしたい。
時 間 学級活動(2単位時間)・・・事前に予告しておくと記入が速くなるので1単位時間で終了も可能だが,十分時間を取りたいエクササイズである。
準 備
  • 名簿(一覧表になっているもの)
  • 封筒(各自の名前が書いてあるもの)
  • メッセージを張る紙(個人用)
  • はさみ
  • のり
  • フィードバック表
名簿
メッセージを貼る紙


進め方 留意事項
  1. ねらいの説明
    「人それぞれよいところがありますが,気付いていてもその人に直接伝えてあげることはあまりありません。そこで,今日はよいところ,好感がもてるところをお互いに知らせ合う機会にしましょう。」
  2. クラス全員の名前の入った一覧表を配り各自簡単な言葉で枠の中におさまるように記入する。
  3. 記入が済んだ人から線に沿って切り離し名前が書いてある封筒に入れる。
  4. それぞれ自分の封筒を持ち帰り,自席で開封し,自分の好きなメッセージを用紙に6枚貼りつける。
  5. 担任が回収し,名前を告げずに六つのメッセージを読み上げて,名前を当てさせるゲームをする。
  6. よいところを書いている時の気持ち,封筒をあける時の気持ち,名前当てをしている時の気持ちをフィードバックする。
  7. 感想をフィードバック表に記入する。
  • 担任もこのゲームに加わり,一人一人にメッセージを書くようにしたい。
  • だれが書いたのかは詮索しないように注意しておき,自分が気付かないよいところをクラスメートはどう見ているかに関心を持たせるように話す。
  • それぞれの人に基本的には同じことは書かないように話しておく。
  • 自分の欄は空欄のままでよいことを話しておく。
  • 書く内容は,どんなさ細なことでも,よいことであればいいことを例をあげて説明する。
    (返事の声が大きい。力持ち。走るのが速い。いつもニコニコしている。など)
  • 相手に対してふざけた内容などは書かないように十分注意する。
  • どうしても書けない人には「書けなくてごめんね。」というメッセージを入れてもいいことを助言する。
  • メッセージを読み上げている間は,私語を慎むように助言しておく。
  • 全員の分を読んであげたい。
  • だれであるか当たった子どもをはめるばかりでなく,読み上げた子どものよいところも賞賛することを忘れない。

子どもの反応
  • よいところを見つけるのが難しかった。
  • いつも接している人のことはすぐ書けたが,書こうとしてみて1回も口をきいたことがないクラスメートがいたことに気付いた。
  • 自分は女子なのに,男子の方がすぐ書けたのは,いっも男子といたっていう証拠かな。
  • 悪いところはすぐ思いつくけど,いいところはなかなか見ていないし,話題にも上らないことに気付いた。
  • 封筒をあける時は,どんなことが書かれているか,楽しみでもあり不安でもあった。
  • 自分はどう書かれているか気になったけれど,案外たくさん書いてくれたのでうれしかった。
  • こんなにいいところがあったなんて自分でも驚いた。
  • お世辞を言われているようで恥ずかしかった。
  • 自分のが読み上げられていると思った時は恥ずかしかったけど,当ててちょうだいとも思った。
  • 自分が書けなかった人のよいところもわかったので,このゲームは役に立った。
成 果
  • 今まで,友達の長所に真剣に目を向ける機会のなかったことに多くの子どもが気付き,真剣に考える時間が持てた。
  • 自分で気の付かない長所を書かれることもあり,あらためて自分自身のことを考えるよい機会になった。
  • エクササイズ終了後,学級全体が和やかな雰囲気になり,互いに満足そうな表情で談笑している子どもが多かった。このことから,自己理解を深めることは,人間関係づくりを促進させるきっかけになることがわかった。

前のページへ戻る