ねらい |
自尊感情を高め,自己理解を深めさせる。 |
時 間 |
学級活動(45分) |
準 備 |
記入用紙 |
進め方 |
- 「これから行う『フォーカス』というゲームは,お互いに相手の良い点を指摘して,より良い仲間づくりをめざすものです。では,要領を説明します。まず,5〜6人のグループに分かれます(二人一組のペア,あるいは三人一組のグループでもよい)。つぎに,長所を指摘される人,指摘する人,その内容を記録する人の順番を決めます。最初に長所を指摘される人に対して,その人の良い点.好きな点,長所等をつぎつぎ言っていきます。だいたい10〜15個程度を目安に長所を並べて下さい。記録係はメモします。その間,言われている当人は黙って聞いています。」
- 「ゲームを行う際に,ぜひ心がけてはしい点があります。一つ目は,その人の良い点にしぼる,ということです。否定的な指摘はしないで下さい。つぎに二つ目ですが,言う人も言われる人も立って,相手の顔を見ながら言うようにして下さい。最後に三つ目ですが.終わったら,嬉しかったこと,意外だったこと,感じたことなどを書いて下さい。では,準備のできたグループから始めます。
- ゲームが終わったあと,今経験したことを話し合う。この時,嬉しかったこと,意外だったこと,感じたことなどを発表すると,話し合いがスムーズにできる。
|
留意事項 |
- 手順を説明した後に,長所を指摘する予行演習として,担当教師の長所をあげさせるのも,後のゲームをリラックスさせるのに大いに役立つ。
- 初回は,親しい仲間でグループを組み,次回は,生活班等のグループを組むようにすると,一層ゲームの効果を高めることができる。
- ゲームが進むにつれて声が大きくなり,他のグループの声が気になるようになる。そこで,ゲームに集中させるために,グループの間隔をしっかりとるようにしたい。
|
子どもの反応 |
- 相手の顔を見ながら話すことが,なかなかできなかった。
- 自分の長所は,よくわからないけれど,友達の長所はたくさん見つかった。
- 長所を言われて恥ずかしかった。
- おだてられているような気がした。
- 長所を指摘されると嬉しい気分になった。
- 最初は照れくさかったが,だんだん慣れてきた。
《子供の記入例》
A 君: |
ぼくに10個も長所があったなんて,びっくりしています。中には思ってもみなかったようなものもあって,別の人間を見ているような気がしました。 |
Bさん: |
明るいという性格が自分にあるとは思ってもいませんでした。明るくなりたいと思い続けてきたことがよかったのだろうと思います。 |
Cさん: |
本当の私と違うのもいくつかあったけど,すごくいいことばかり言ってくれたので,とてもうれしい。友達からみると,落ち着いているとか,しっかりしているようにみえるなんて,それだけでとても満足しています。 |
D 君: |
友達に言われた長所すべてにあてはまるような人間になりたいと思いました。 |
|
|
成 果 |
- このエクササイズを大部分の児童は価値あるものとして受けとめ,とても嬉しかったと感想を述べている。
- 自分の意外な面を知り,気づかせてくれた友人に感謝し自らもそう思える人になろうという意欲の高まりを見せてくれた。
- 初めは,少し照れくさそうにしていたがが,友達と活発に話し合えるようになった。
- 感想を細かに書く子どもが多かった。
|