2 情報活用能力を育成するための視点

 制御分野の学習指導を構想するに当たっては,情報活用能力の目標及び内容を踏まえ,情報活用能力からみた生徒の実態や教材の意味などを考慮しながら,各領域を見通した題材とその目標を設定する必要がある。
 情報活用能力の内容は,第1章の1にその四つの内容を示したが,制御を題材とした学習指導を構想する際には,その中の@とDが最も学習活動に関連することになる。
 そこで,@とDを五つの視点に分けて,これらの視点における目標を次のとおりとした。
視   点 目      標
@  情報科学の基礎及び情報手段(特にコンピュータ)の特徴の理解
コンピュータの基本的な構成と各部の機能を知り,コンピュータでの情報処理は2進法で行われていることがわかる。
A  基礎的な操作能力の習得
ハードウェアの基本的な操作ができるとともに,プログラムの機能と基礎的な情報処理の手法を知り,簡単なプログラムを作成し,実行できる。
B  情報の判断,選択
収集した情報が適切で,学習活動に必要であるとか有用であるとか認めることができるとともに,学習活動の目的に合うものを選ぶことができる。
C  情報の整理,処理
情報をある規則に従って並べ替えたり,他の目的に利用できるように準備しておくことができるとともに,必要な場面で加工したり利用できる。
D  情報の創造,伝達
さまざまな知識や情報を分析したり総合したりして固有の情報を創り出すことができるとともに,その情報を表現したり他人に正確に伝えたりできる。


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