○フリーソフトを使った実践例1(中学3年数学「因数分解」)
 
1 学年・教科・単元名 中学校第3学年・数学・因数分解
 
2 本時の目標
 因数分解の計算問題を数多く行うことにより,基本的な因数分解の計算を早く正確に行うことができる。
 
3 授業のねらいに対するソフトウェア活用の位置付け
  フリーソフトを使うことで,解答を簡単に入力することができるので問題をたくさん解くことができる。また,コンピュータを使うため,集中して取り組むことができる。正解がすぐに出ることで,意欲付けを図ることもできる。
 
4 使用するソフトウェア
  ・ソフトウェア名:「因数分解」中学校数学フラッシュカードシリーズ(フリーソフト)
  ・ソフトウェアの動作環境:Windows95以上(Vista以降では動作しないものもある。)
 
5 資料・準備
  ・パソコン ・ソフトウェア「因数分解」 ・計算用紙 ・ヒントカード ・チェックシート ・付箋紙
 
6 展開 (・配慮事項,◎個に対する手立て,○評価)
 
学 習 活 動 ・ 内 容 活 動 へ の 配 慮 ・ 支 援
1 本時の学習課題を知る。
 因数分解の計算が素早くできるようになろう。
2 練習問題を解く。

(1)「練習モード」に取り組む。
  ・5分間に解けた問題の数を記入する。
   (写真をクリックすると動画が見られます。動画:17.8MB)

(2)「検定モード」に取り組む。
  ・最後に出た判定結果を記入する。

3 本時のまとめをする。
  学習を振り返り,自分の苦手なところを確認させる。


・正確に解くことができるようになることが大切であることを助言する。

・ソフトウェアの使い方を説明する。
 〈概要〉
・ENTERキーを押すと問題が出てくる。
・平方の形になるときは「/」キーを押す。
・答えを書いて,ENTERキーを押すと,合っていれば○,まちがっていれば「コメント」が出る。
・3回間違えると,正解が出る。

・テンキーを使って入力すると早いことを助言する。

・操作に慣れるために全員に10問程度解かせる。

・全員に練習モードを取り組ませ,5分間に何問解けたかを記録させる。

・経過時間は,モニタで確認するよう助言する。

・5分間の練習モードに3回取り組ませ,解けた問題の数を記録していく。

・すぐに答えが出ない生徒には計算用紙に計算をして答えを確認するように助言する。

・質問などのある生徒にはディスプレイ上に付箋紙を貼るように助言する。

◎つまずいている生徒には個別に指導したり,教科書で確認させたりする。(付箋紙の色で区別する。)

◎計算が円滑にできる生徒は「検定モード」に取り組ませ,制限時間が過ぎたときに出る判定結果を記録しておくよう助言する。(チェックシート)

・時間内は「検定モード」に挑戦し続けるよう助言する。

○意欲を持って因数分解の計算に取り組んでいるか。
(チェックシート)

・早く正確に解けるようになろうとする意欲をもたせる。
 
7 授業を終えて
  本授業は,因数分解の学習が終わった後の計算練習の場面で行った。多くの問題を解くことで因数分解の計算が速くできるようになることを目標とした。使用したフリーソフトはフラッシュカードのように問題が出てくるものである。
  生徒の多くはゲーム感覚で意欲的に取り組んでいた。しかし,一人一人が自分のペースで取り組んでいたために,教師が入る余地がなく十分な指導,助言ができなかった。
  授業にフリーソフトを使う場合,その位置付けをはっきりとさせることが大切であった。いつ,どの場面で,どのように使うとより効果的かを考えた上で使う必要があると思われる。