刊行にあたって


 このたび、本研修センターの研究事業のひとつとして教職教育課が取り組んできた教育課程に関する研究報告書を刊行することとなりました。
 この研究事業は、21世紀の学校にふさわしい教育課程づくりを目指したものであり、中央教育審議会答申「21世紀を展望したわが国の教育の在り方について」(平成8年7月19日)の中で提唱された教育界におけるパラダイムの変換や改革の必要性を踏まえて平成10年度に策定され今に至っています。
 その間、平成10、11年度の2ヵ年にわたる研究では「総合的な学習の時間」の創設も含め、「ゆとり」の中で「生きる力」を育成するのに不可欠な基盤となる各学校での理念・理論構築に資する提言をしました。
 その延長線上にある本年度の1ヵ年研究「『総合的な学習の時間』における評価のあり方と改善への視点」では、報告書の刊行とWebページへの公開を通して主として次のことが定着していくことを期待しています。
  1. 教科書のない「総合的な学習の時間」が児童生徒や地域の実態に応じて展開されるには授業の実践計画、指導および評価を一体のものとして同時に準備していくことが重要であること。
  2. 「総合的な学習に時間」の単元構想を練る作業により、授業を展開する教師側の見通しが明確となり、授業を展開する教師の意欲・主体性が高まること。
  3. 「総合的な学習の時間」の計画から評価までの取り組みが教育課程全体の効果的運営とその評価に行かされ、学校の自己評価・説明責任への意識高揚につながること。

 21世紀が始まり、ここに生きる子どもたちを育むには、学校の教育力と家庭や地域社会の教育力が有機的に結びついて、効果的に教育を進める必要があります。
 特に平成14年度から完全学校週5日制が実施される過程では、教育内容の厳選を進める一報で、確かな学力の保持、増進が不可欠であり教育課程のいっそう効果的な運営とそれに対する学校の自己評価の必要性がますます求められます。
 教育関係者の皆様にとりまして、この研究報告書が「総合的な学習の時間」を教育課程の中に位置付ける時に参考となる視点を提供するものと確信しております。
 最後になりますが、理論面でご指導くださいました先生をはじめ実践面での研究に尽力された研究協力員の方々に心から厚くお礼を申し上げ研究報告書刊行のごあいさつといたします。

 平成13年3月
茨城県教育研修センター所長  山 内 洋 行


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