(9)  社会科「地理的分野」(中学校2年)での実践
   生徒相互の信頼感を高め,積極的な学習を進める指導の在り方
学習計画
@  単元  旅行計画書を作成しよう
A  単元について
   生徒はこれまでに,日本の西南部「九州地方」・「中国地方・四国地方」そして日本の中央部として,「近畿地方」・「中部地方」・「関東地方」を学習してきた。各地方の自然条件,歴史的風土,人々の生活,各種産業の発達等について調べたり,話し合ったりしてきた。そこで,これまでの学習のまとめとして,これまで学習した地域へ行く,旅行計画書を作成しようというものである。
B  児童の実態(男子19人 女子16人 計35人)
   授業への関心
     好きな学習の進め方はどれですか。(複数回答)
        (資料を使って調べる……19人 グループ学習……17人 プリント学習……10人 先生の話を聞く……8人)
   級友との関係
     学級の友達は,授業中あなたを親切にしてくれますか。
       (はい……16人  まあまあ……11人  いいえ……8人)
C  学習形態
   学習形態は,コース別グループ学習とする。
 図
 
結果と考察
@  結果
   興味関心を持たせるために,「旅行計画書を作成しよう」という題材を設定した。生徒たちは,実際に旅行へ行く気分になって,「交通機関は何にする?」「飛行機で行きたいな」「フェリーもいいな」「でも時間がかかるよ」と,和やかに話し合いを進めていた。また,旅行会社観光ガイドブックを読み進める場面は,普段は話さない生徒同士が友人関係の壁を越えて,仲良く活動していた。
A  考察と課題―4種類のサポートの視点から―
   道具的サポートとして,題材の工夫,ガイドブックの準備やコース別グループ学習を取り入れた。また,生徒への言葉掛け,励ますなどの情緒的サポートを心掛けて行った。その結果,固定化された友人関係が,学級の多くの生徒と交流を深め,授業への取り組みが積極的になった。
 この他の効果的なグループ学習の研究を進めるとともに,自己評価,相互評価の工夫も行いたい。
 
本時の学習
@  目標
   グループで協力しながら,旅行の方面・コースを決定し,順序よく旅行計画書を作成することができる。
   旅行計画書を作成することによって,励まし合ったり,助け合うことで,生徒相互の信頼感を高める。
A  準備・資料
   時刻表  観光ガイドブック  自己評価カード  旅行計画書
B  展開
  展開
   
資料1 旅行計画書
資料1 旅行計画書
 
資料2 授業観察カード(教師用)
資料2 授業観察カード(教師用)
 
資料3 授業振り返りカード(生徒用)
資料3  授業振り返りカード(生徒用)


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