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     実践事例6 | 
  
  
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    学校評価とディジタルカリキュラムセンターの機能を生かした教育課程経営 | 
  
  
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    友部町立友部中学校 | 
  
  
    | 1 | 
     教育課程経営の重点 | 
  
  
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     本校は,商業地域,農村部,新興住宅地が混在する地域の中心に位置し,創立32周年を迎える。生徒数は741名,22学級の規模を有する。本校では,学校の教育目標「個性を伸ばし,主体的に学び続けようとする生徒の育成」達成のための重点課題の一つに,「指導法の改善・充実に努め,学力の向上を図る」ことをあげている。これを受け,教育課程経営では,「学校評価とディジタルカリキュラムセンターの機能を生かした教育課程経営」を研究主題に掲げ,次の2点について特に重点的に研究実践を続けている。 | 
  
  
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         | ○ | 
          学校評価委員会を中心とした指導に生かす学校評価の工夫改善 | 
          
         
         
         | ○ | 
          ディジタルカリキュラムセンターの機能の充実 | 
          
          
       | 
       
       
     | 
  
  
    | 2 | 
     教育課程経営の実際 | 
  
  
    |   | 
    (1) | 
     学校評価委員会を中心とした指導に生かす学校評価の工夫改善 | 
  
  
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      | 
    @ | 
     教育課程の評価の流れ図の作成 | 
  
  
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      | 
     学校評価の分析結果から,評価の流れ図を作成し,全職員で共通理解を図りながら実践を進めている。下に評価の流れ図の一部を示す。
  
図1 評価の流れ図(1学期分) 
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    |   | 
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    A | 
     学校評価結果の明確化 | 
  
  
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     昨年度の3学期に実施した学校評価の中から,特に教育課程経営と関連が深い事項について,調査項目とそれに対する改善策・要望の例を以下に示す。 | 
  
  
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資料1 教育目標・指導の重点について 
      
      
      | 1 | 
       教育目標が生徒・学校・地域の実態や当面する教育課題に即応していますか。 | 
       
      
      | 2 | 
       教育目標が教育活動を進める上で生かされていますか。 | 
       
      
      | 3 | 
       教育目標が教職員・生徒・保護者に理解されていますか。 | 
       
      
      | 4 | 
       指導の重点が各教科・領域・学年・学級の指導に生かされていますか。 | 
       
      
      | 5 | 
       教育課程の反省が次年度に生かされ,計画が改善されるようになっていますか。 | 
       
      
      | 6 | 
       年間指導時数の中で教科の運営ができましたか。 | 
       
      
      |   | 
      
         
         -  具体的目標を教職員で再度研修し,学校生活の中でどのようにするか検討したい。
 
         -  教育目標について理解しているのは一部に限られている。生徒への働きかけが必要。
 
         -  教育目標については意識しやすい環境になっていない。もっと強調すべきである。
 
         -  前期選択授業は余裕をもって時間確保できたが,後期は時間がなかった。
 
          
       | 
       
       
     | 
  
  
    |   | 
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      | 
    
資料2 各教科について 
      
      
      | 7 | 
       教科ごとに目標を明確にした指導計画が作成されましたか。 | 
       
      
      | 8 | 
       指導内容の精選と重点化を意識的に行いましたか。 | 
       
      
      | 9 | 
       生徒一人一人の個性や能力に応じた指導が工夫されましたか。 | 
       
      
      | 10 | 
       生徒が進んで課題を追求する授業を行いましたか。 | 
       
      
      | 11 | 
       各教科の教材・教具の整備・開発・活用が意識的に行われましたか。 | 
       
      
      | 12 | 
       各教科の評価結果の活用・改善について検討していますか。 | 
       
      
      |   | 
      
         
         -  少人数指導についてはすばらしいと思う。数学に限らず他の教科でも取り入れたい。
 
         -  空き時間は填補になることが多く,放課後は部活動や学年の活動等で帰宅時間も遅く,教材開発の時間が確保できないのが現状である。
 
         -  時間講師の先生方と情報交換する時間がほしい。
 
          
       | 
       
       
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    |   | 
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      | 
    
資料3 道徳について 
      
      
      | 13 | 
       道徳の指導計画は生徒や地域の実態を考慮していますか。 | 
       
      
      | 14 | 
       指導の在り方や実践について計画的に進められていると思いますか。 | 
       
      
      | 15 | 
       指導資料の整備・開発・活用を意識的に行いましたか。 | 
       
      
      | 16 | 
       道徳の時間を,道徳の時間として適切に活用できましたか。 | 
       
      
      |   | 
      
         
         -  道徳の時間の適切な活用ができるようにするための資料等を考えるべきだ。
 
         -  道徳は毎年違う資料集にして,資料を印刷室に蓄積するはずであったが,使いたいものが見つからない場合があった。
 
          
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    |   | 
      | 
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資料4 特別活動・部活動について 
      
      
      | 17 | 
       特別活動の各分野についての指導の方針や重点が明確にされていますか。 | 
       
      
      | 18 | 
       学校行事と特別活動(生徒会・学級活動)との関連がうまくできましたか。 | 
       
      
      | 19 | 
       生徒が自主的・実践的に活動する態度を育てる指導が意欲的にできましたか。 | 
       
      
      | 20 | 
       生徒会本部,中央委員会・各種委員会の活動や指導が適切に行われましたか。 | 
       
      
      | 21 | 
       部活動では,生徒の意欲を高め,楽しく活動できるよう指導できましたか。 | 
       
      
      |   | 
      
         
         -  生徒会中心に進めさせるためには,そこまでの時間が更に必要である。
 
         -  各種委員会を実施する時間帯について再考する必要がある。生徒達の昼食時間を考えると,もっと早めるべきである。
 
         -  生徒自身が自主的に考えて行動する態度を育てる必要がある。
 
          
       | 
       
       
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資料5 生徒指導について 
      
      
      | 22 | 
       生徒指導の全体計画や指導体制が生徒・学校・地域の実態に基づいていますか。 | 
       
      
      | 23 | 
       生徒指導に対する共通理解・協力的実践がなされていますか。 | 
       
      
      | 24 | 
       生徒の心身の発達や傾向に即応した生徒指導を行っていますか。 | 
       
      
      | 25 | 
       教職員は基本的な生活習慣を身につけさせる指導に意欲的でしたか。 | 
       
      
      | 26 | 
       集団指導と個人指導の調和がとれていましたか。 | 
       
      
      | 27 | 
       生徒理解に基づく教育相談が意欲的に行われましたか。 | 
       
      
      |   | 
      
         
         -  学年内では共通理解,協力的実践がなされており,生徒指導部員会での協議内容も学年会等で詳しく連絡してくれるので,学校全体でかなり共通理解ができていると思う。
 
         -  他学年での生徒指導の様子が分からないことがある。常に全体に情報を公開して,同じような問題が起こった際に参考にできるようにしたい。
 
         -  一般生徒のための教育相談ができる部屋がほしい。
 
          
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資料6 進路指導について 
      
      
      | 28 | 
       進路指導の計画が具体的なものになっていますか。 | 
       
      
      | 29 | 
       進路指導に必要な教材・資料などが整備されていますか。 | 
       
      
      | 30 | 
       生徒の個性や能力に応じた意欲的な進路指導を行っていますか。 | 
       
      
      | 31 | 
       進路指導の充実を図るための教師相互の協力ができていますか。 | 
       
      
      |   | 
      
         
         -  進路指導は3学年だけのものではない。進路指導の担当は全体に関わるべきである。
 
         -  2年生の職場体験学習は1年間の見通しをもって取り組むと効果が上がると思う。
 
         -  前後の学年への引き継ぎを確実にしておく必要がある。
 
          
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    |   | 
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      | 
     学校評価の中で取り上げられた改善策や要望については,今年度の教育課程経営において取り入れられ,実際に改善されてきている。 | 
  
  
    |   | 
    (2) | 
     ディジタルカリキュラムセンターの充実 | 
  
  
    |   | 
      | 
     以上のような学校評価の実施及び流れ図の作成を経た結果,教育課程工夫・改善の趣旨を全職員で共通理解し,併せて校務の効率化を図るには,校内カリキュラムセンターを立ち上げることが必要であるとの結論に至った。 
 ところで現状では学校でやりとりされる情報の多くがディジタルデータである。したがってそれらのデータをディジタルのまま1台のパソコン上で管理しておけば,誰もが容易に必要な情報を必要な時に検索・活用できることになる。 
 ディジタルカリキュラムセンターとは,これまで必要に応じ制作し,自分のパソコンに保存していた各種のディジタルデータを,種別に分類整理して1台のパソコンに集約して管理し,必要な時に自由に活用できるようにすることを目的に立ち上げるものである。 | 
  
  
    |   | 
      | 
    @ | 
     検索を容易にするための工夫 | 
  
  
    |   | 
      | 
      | 
     フォルダを分野別に細分化すると検索が難しくなってくるので,月別または分野別の大項目フォルダに保存する。検索に関しては,フォルダを開き文書名を見ながら必要な文書を探すのではなく,パソコンに付属の検索エンジンを活用し,文書の制作日や行事名などをキーワードに検索する。 | 
  
  
    |   | 
      | 
    A | 
     ディジタルカリキュラムセンター運営の実際 | 
  
  
    |   | 
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      | 
    ア | 
     データ収集から活用まで | 
  
  
    |   | 
      | 
      | 
      | 
     データの収集から活用までを模式的に示したのが下の図である。ある一定量以上のデータが蓄積されるまでセンターは十分機能しない。そこでデータ収集からセンターが機能するまでの期間を一応6ヶ月と設定し,その間に実際に活用可能と思われるデータを抽出選択して収集することにした。またこの図を印刷して職員に配布し,センター立ち上げの趣旨について共通理解を図った。 | 
  
  
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    図2 ディジタルカリキュラムセンターの運営 
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      | 
    イ | 
     フォルダ階層構造に関して | 
  
  
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      | 
      | 
      | 
     
 パソコンへのデータ入出力の際,作業能率はフォルダの階層構造に大きく依存する。そこでフォルダの階層構造を時系列型にして大幅に簡略化した。データの制作月日は自動的に保存されるので,検索が容易であり,保存の際に時間や手間がかからず,校務分掌準拠型と比較して作業能率が大幅に向上する。 | 
  
  
    | 3 | 
     今後の課題 | 
  
  
    |   | 
    (1) | 
     学校評価委員会を中心とした指導に生かす教育課程評価の工夫改善に関して | 
  
  
    |   | 
      | 
     教育課程をより望ましい方向へと工夫改善していくためには,その前提として現在実施されている教育課程をより多くの視点から多面的に見つめ直し,的確・客観的に評価することが必要である。今後も評価項目・流れ図の工夫改善を進め,評価結果を日々の教育活動に生かすことができるよう努力していきたい。 | 
  
  
    |   | 
    (2) | 
     カリキュラムセンターに関して | 
  
  
    |   | 
      | 
     ディジタルカリキュラムセンターが本来の機能を十分に果たすようになるには,蓄積されているデータ自体の質・量の充実だけでなく,実際に活用したときにセンターの利便性や有用性を職員が感じられるかどうかが重要なポイントとなる。本校のディジタルカリキュラムセンターは,現在資料収集およびフォルダ構成に関する試行錯誤の段階にある。実際に活用可能なカリキュラムセンターを構築するためには,資料提供やパソコンの環境構築の面で職員の協力を得ながら,各種情報の収集・管理及び通信網を整備することが必要である。そこで,センターに関する情報の提供に努め,その上で各職員が手持ちの情報を入力しやすいようにコンパクトフラッシュカードなど容量の大きなメディアを活用して,短時間に大量の情報を収集・管理できるような環境の構築に努力していきたい。 | 
  
  
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