第1 研究の概要 |
1 |
研究の趣旨 |
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第15期中央教育審議会第一次答申(平成8年7月)において,児童生徒の[生きる力]をはぐくむことを目指した特色ある学校づくりの必要性が示された。その後,教育課程審議会答申(平成10年7月)では,特色ある教育活動と特色ある学校づくりの推進のための方策として,教育課程の基準の一層の大綱化とその運用の弾力化が示された。それによって,学校の自主性・自律性のもとに,創意工夫を生かした教育課程を編成し,責任をもって実施し,評価・改善していくことが重要視されるようになってきた。これまでは,教科書に即した画一的な教育課程を効率よく実施する傾向が強かったが,これからは,各学校の責任において,いかに創意工夫を生かした教育課程経営を行っていくかが大きな課題になると言える。
本研修センター教職教育課においても,平成10年度から教育課程に関する研究を進め,平成10・11年度は研究主題「これからの教育課程の在り方に関する研究」のもと,教育課程の編成上の諸問題を整理するとともに,これからの教育課程の在り方について研究した。平成12年度は研究主題「『総合的な学習の時間』における評価の在り方と改善への視点」のもと,総合的な学習の時間における評価や単元構想の在り方についての研究を行った。
平成13・14年度は,今日的な教育課題とこれまでの研究の経過を踏まえて,研究主題を「特色ある学校づくりと教育課程経営の在り方」と設定し,2か年の継続研究を進めていくことにした。 |
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2 |
研究の期間 |
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平成13年度から平成14年度の2か年とする。 |
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3 |
研究の方法 |
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(1) |
研究助言者の講義等をもとに教育課程経営に関する理論研究を行う。 |
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(2) |
特色ある学校づくりと教育課程経営についての県内全公立小・中・高等学校への実態調査及び先進校視察を行い,その結果を考察する。 |
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(3) |
校種ごとに5名ずつ委嘱した研究協力員,教育庁指導主事,教職教育課指導主事とで,特色ある学校づくりと教育課程経営の在り方についての研究協議会を開催し,実践研究を進める。 |
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4 |
研究のねらい |
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教育課程経営の具体的な方策を明らかにし,各学校での特色ある学校づくりと教育課程経営の工夫改善に役立てる。 |
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5 |
研究の構想 |
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6 |
研究の経過 |
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(1) |
平成13年度 |
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@ |
第1回研究協議会 |
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○ |
期日:平成13年5月28日(月) |
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○ |
委嘱状交付式 |
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小・中・高の各校種ごとに,それぞれ5人の研究協力員を委嘱する。 |
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○ |
講義「特色ある学校づくりとこれからの教育課程の編成」 |
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講師 筑波大学教授 田中 統治 先生 |
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○ |
研究協議 |
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・ |
各学校の特色ある学校づくりと教育課程の編成の現状について紹介し合う。 |
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A |
第2回研究協議会 |
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○ |
期日:平成13年7月12日(木) |
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○ |
研究協議 |
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・ |
レポートをもとに,各学校の特色ある学校づくりの様子と教育課程の編成に関する課題等を紹介し合う。 |
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・ |
課題を解決するための方策を具体的に検討する。 |
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・ |
実態調査項目について検討する。 |
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B |
実態調査の実施 |
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○ |
実施期間:平成13年8〜9月 |
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○ |
校長研修講座において用紙を配布し,県内全公立小・中・高等学校に調査を依頼する。
(小学校:587校,中学校:234校,高等学校:111校) |
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C |
実態調査の集計 |
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○ |
実施月:平成13年10月 |
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○ |
回収率:100% |
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D |
実態調査分析(第一次) |
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○ |
実施月:平成13年10月 |
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E |
第3回研究協議会 |
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○ |
期日:平成13年10月29日(月) |
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○ |
研究協議 |
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・ |
実態調査集計結果を考察し,教育課程経営上の課題を確認する。 |
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・ |
1学期末に実施した教育課程の評価結果と教育課程の評価の流れ図を紹介し合う。 |
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・ |
次年度の教育課程編成の実施計画を紹介し合う。 |
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・ |
教育課程の評価と編成の在り方について協議する。 |
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F |
第4回研究協議会 |
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○ |
期日:平成13年12月3日(月) |
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○ |
研究協議 |
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・ |
教育課程の改善と編成につながる教育課程の評価の在り方について協議する。 |
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・ |
新学習指導要領を踏まえ,教育課程の評価や改善策をもとにした次年度の教育課程の編成の在り方について協議する。 |
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G |
先進校訪問 |
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○ |
小学校 |
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・ |
期日:平成14年1月25日(金) |
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・ |
訪問校:茅ヶ崎市立浜之郷小学校 台東区立根岸小学校 |
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○ |
中学校 |
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・ |
期日:平成14年2月6日(水) |
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・ |
訪問校:新宿区立牛込第三中学校 相模原市立谷口中学校 |
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○ |
高等学校 |
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・ |
期日:平成13年12月14日(金) |
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・ |
訪問校:都立つばさ総合高等学校 都立戸山高等学校 |
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H |
実態調査分析(第二次) |
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○ |
実施月:平成14年2月 |
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I |
研究協力員への教育課程経営に関する調査 |
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○ |
実施月:平成14年2月 |
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J |
第1年次研究のまとめ作成 |
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○ |
実施月:平成14年3月 |
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(2) |
平成14年度 |
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@ |
第1回研究協議会 |
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○ |
期日:平成14年5月20日(月) |
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○ |
委嘱状交付式
小・中・高の各校種ごとに,それぞれ5人の研究協力員を委嘱する。 |
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○ |
講義「これからの教育課程の評価と編成の在り方」
講師 筑波大学教授 田中 統治 先生 |
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○ |
研究協議 |
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・ |
各学校の教育課程の現状を紹介し合い,質疑応答を行う。 |
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A |
第2回研究協議会 |
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○ |
期日:平成14年7月16日(火) |
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○ |
研究協議 |
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・ |
レポートをもとに,教育課程の評価の流れ図とそれに基づいた評価の在り方を協議する。 |
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・ |
授業改善と教育課程の改善の在り方を協議する。 |
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B |
第3回研究協議会 |
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○ |
期日:平成14年9月30日(月) |
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○ |
研究協議 |
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・ |
教育課程の編成における指導内容の選択及び組織化の在り方を協議する。 |
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・ |
各学校の教育課程経営の工夫改善点を紹介し合い,課題の解決策について協議する。 |
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C |
第4回研究協議会 |
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○ |
期日:平成14年10月25日(金) |
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○ |
研究協議 |
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・ |
各学校の教育課程経営の工夫改善点を紹介し合い,課題の解決策について協議する。 |
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○ |
全体会 |
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・ |
研究協力員の各学校の実践を発表する。 |
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D |
先進校訪問 |
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○ |
小学校 |
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・ |
期日:平成14年7月5日(金) |
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・ |
訪問校:台東区立根岸小学校 品川区立伊藤小学校 品川区立上神明小学校 |
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○ |
中学校 |
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・ |
期日:平成14年11月26日(火) |
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・ |
訪問校:新宿区立牛込第三中学校 八王子市立松木中学校 |
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○ |
高等学校 |
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・ |
期日:平成14年10月18日(金) |
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・ |
訪問校:都立八王子東高等学校 都立足立東高等学校 |
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E |
研究報告書作成 |
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○ |
実施月:平成14年11月〜平成15年1月 |