1. 課題と対策
    (1) WWW機能
      WWWで教育情報を引き出す場合に困難を感じる点
    表6−8にWWWで情報を引き出す場合の困難点を示す。この表から,WWWの転送や表示に時間がかかるという回答が多いことがわかる。
    表6−8
    項  目
    どこに情報があるかわからない 1
    情報の信頼性に不安がある 1
    WWWに必要なLANの設備がない 1
    WWWの情報の転送・表示に時間がかかる 5
    情報が一般向けで教育用の情報が少ない 2
    著作権の問題で情報を再利用できない 1
    その他(具体的に) 0
       
      WWWによる情報発信をする場合の障害
     表6−9にWWWの情報発信する場合の障害の回答を示す。情報の作成や更新の回答がやや多く,その他児童生徒用の設備の不備,校内組織の問題も障害となっている。
    表6−9
    項  目
    児童・生徒の設備が不十分である 2
    サーバの管理に手間がかかる 1
    ホームページ用の容量が不足している 1
    情報の作成や更新に手間がかかる 3
    校内の組織が整備されていない 2
    個人情報保護条例に制約がある 0
    その他(具体的に) 1
    (2) 電子メール
      授業等で電子メールを利用する場合の困難点
    表6−10に電子メールの利用における困難点を示す。授業等で使用しているのが少ないせいか,全般的に回答は少ない。その中でも,活動内容の確保が難しいという回答が2校あり,電子メールのやりとりを行いたいけれども時間的な制約を受けていることが伺える。
    表6−10
    項  目
    メール相手を見つけるのが難しい 1
    メールアカウントが少ない 0
    メールが届かない場合がある 0
    情報の作成や更新に手間がかかる 0
    ネチケットの指導が難しい 1
    外国とのメールでは時差の関係で不都合が生じる 0
    情報が外国語のままである 0
    キーボードの操作を教えるのに手間がかかる 0
    学校の設備が不十分である 1
    活動時間の確保が難しい 2
    その他(具体的に) 2

    (3) CU-SeeMe機能
    実践例の記載なし
    (4) その他
    実践例の記載なし
    (5) 全体としての対策
     WWWで情報の転送・表示の時間がかかる場合の対策として,あらかじめ必要と思われる情報を引き出してファイルしておくことが考えられる。情報が一般向けで教育用の情報が少ない対策としては,教育関係者を中心とした教育用の情報作成を進める努力が求められる。しかし,情報の作成や更新に手間がかかるので,校内組織の整備や設備の充実を進める必要がある。
     電子メールの場合,相手のイメージがつかみにくいのか,書きたがらない。個人差はあるが,障害ゆえにメールを書くこと事態に問題があり,授業等で電子メールを利用することが難しいことも課題である。障害者でも簡単に電子メールのやりとりができるコンピュータの操作環境等の開発が望まれる。

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