1. 効果
  (1) WWW機能
    授業前の期待と授業後の効果
 WWW機能の授業での効果は,表6−6の通りである。
 表中の「授業前のみ」は「授業前に効果を期待したが授業後では効果が認められなかった項目」である。また「授業後のみ」は「授業前には効果を期待しなかったが,授業で効果が 認められた項目」である。また「両方」は「授業前に効果を期待し,授業後でも効果が認められた項目」である。
表6−6
  項 目 授業前 授業後 両方
1 興味・関心及び学習意欲の高揚 0 0 6
2 自主的に課題を解決する能力や態度の育成 0 0 3
3 文章等の表現能力の向上 1 0 1
4 思考力や想像力の伸長 1 0 0
5 児童生徒同士の情報交換などによる交流 1 1 2
6 他地域や海外等の交流による地域の特性の理解 1 0 0
7 生きた外国語や異文化の理解 1 0 0
8 HP等の創作意欲の高揚 0 1 2
9 コンピュータの基本的な操作能力の習得 1 0 5
10 情報の判断,選択,整理,処理能力の育成 1 1 0
11 情報の創造,伝達能力の育成 1 0 1
12 情報化社会の特質,情報化の社会や人間に対する影響の理解 0 0 0
13 情報の重要性の認識,情報に対する責任感 0 0 1
14 著作権等の情報モラルに対する理解 1 0 0
15 その他 0 0 0

    考察
 興味・閑心及び学習能力の高揚,コンピュータの基本的な操作能力の習得の他に自主的に課題を解決する能力や態度の育成の回答が多かったことに注目できる。コンピュータに興味・関心を示し,コンピュータにふれる機会が増え操作能力が高められたことにより,自主的に課題を解決しようとする意欲も高まったのであろう。障害を持つ児童生徒にとっては,周囲に頼りがちになる傾向があるため,自ら課題を解決する能力を養っていくことが必要であり,WWW機能もその一つになればと考える。その他,情報交換による交流等にも効果が上がっているが,交流の機会が少ない障害者にとっては,交流を深める1つの有効な手段になるのではないかと考える。
  (2) 電子メール
 電子メールの投業での効果は,表6−7の通りである。
 表中の「授業前」は「授業前に効果を期待したが授業後では効果が認められなかった項目」である。また「授業後」は「授業前には効果を期待しなかったが,授業で効果が認められた項目」である。また「両方」は「授業前に効果を期待し,授業後でも効果が認められた項目」である。
表6−7
  項 目 授業前 授業後 両方
1 興味・関心及び学習意欲の高揚 0 0 2
2 自主的に課題を解決する能力や態度の育成 1 0 0
3 文章等の表現能力の向上 1 0 2
4 思考力や想像力の伸長 0 2 0
5 児童生徒同士の情報交換などによる交流 1 0 2
6 他地域や海外等の交流による地域の特性の理解 1 0 0
7 生きた外国語や異文化の理解 1 0 0
8 HP等の創作意欲の高揚 0 0 2
9 コンピュータの基本的な操作能力の習得 0 0 0
10 情報の判断,選択,整理,処理能力の育成 0 0 0
11 情報の創造,伝達能力の育成 1 0 0
12 情報化社会の特質,情報化の社会や人間に対する影響の理解 0 0 1
13 情報の重要性の認識,情報に対する責任感 0 0 0
14 著作権等の情報モラルに対する理解 0 0 0
15 その他 0 0 0

    考察
 電子メ−ル機能においても,興味・関心及び学習意欲の高揚が一番である。次いで他地域や海外との交流による地域の特性の理解を期待して利用している学校が多かった。
 ただし,学習意欲の高揚と比べると,情報交換・地域の特性の理解は期待していたほどの効果が得られなかった。
  (3) CU-SeeMee
実践例の記載なし。
  (4) その他
実践例の記載なし。
  (5) 効果面での考察
 表6−6と表6−7を比較すると,思考力や想像力の伸長の項目において,WWW機能では  授業前に効果を期待したが,授業後では効果は見られなかった。しかし,電子メール機能では授業前に効果を期待していなかったが,投業後には効果が見られたと回答されている。これは電子メールを送受信する際,思考力や創造力を働かせ,文章・描画等を表現した結果と思われる。

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