(1) | WWWについて | |
ア | 教育情報を引き出す場合に感じる困難点 図5−8は高等学校において教育情報を引き出す場合の困難点である。 |
イ | 情報発信をする場合の障害 図5−9は高等学校において情報を発信をする場合に感じる障害である。 |
ウ | 分析と考察 | ||||||||||||||
(ア) | WWWで教育情報を引き出す場合の困難点 「情報の転送・表示に時間がかかる」という項目についての件数が一番多く,それを選択した16校(16件)の使用している回線速度の内訳は次のとおりであった。
内訳から見ると,64Kbps以下の回線速度は,情報の転送・表示に時間がかかり,教育情報を引き出す場合に困難を来しているということになる。 反面,ほぼ同数の17校は,64Kbps以下の回線速度でありながら,困難とは回答せず,「どこに情報があるかわからない」,「情報の信頼性に不安がある」,「情報が一般向けで教育用の情報が少ない」の項目に回答が多くあり,この3つの項目の合計件数は,32件に及んだ。 WWWの利用で,回線速度も大切な問題ではあるが,教育に必要な情報を容易に探し出せ,しかも信頼性のある情報を必要としていることがアンケート結果にはっきりと出ている。今後,WWWの利用がさらに広がっていくものと予想されるが,上記の困難点は,各校の共通問題であるともいえる。 全国規模で各学校が協力して教科に関する情報を発信し,さらに,その情報を集めたサイトを開設すれば,問題の解消に役立つと思われる。 |
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(イ) | 情報発信をする場合の障害 「インターネットを操作できる教諭の割合」に対して,「情報の作成や更新に手間がかかる」または「校内の組織が整備されていない」と回答した件数との閑係を図5−10に示す。操作できる教諭の数が少ないほど,この件数が多くなると予測したが,発信する情報を頻繁に更新する必要があるためか,あまり関連はみられなかった。 |
主に情報発信のための情報の作成や更新は,各校の「インターネットを操作できる教諭」が中心で行っていると思われるが,中でも「情報の作成や更新に手間がかかる」という回答が非常に多かった。しかし,最近ワープロソフトのような感覚で容易にホームページを作成できるエディタ等が普及してきたため徐々にこの間題も解消されてくると思う。 また,「校内の組織が整備されていない」については,各学校内での問題ではあると思うが,これからインターネットの利用の有効性についての理解が広く得られてくると予想されるので,この間題も徐々に解消されていくものと思う。 「個人情報保護条例に制約がある」の回答も多く,情報発信内容については,各校慎重に対処していることがわかる。 |
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(2) | 電子メールについて | ||
ア | 授業で利用する場合に感じる困難点 図5−11は高等学校の授業で電子メールを利用する場合に感じる困難点である。 |
イ | 分析と考察 アンケート中の「メールアカウントが少ない」,「学校の設備が不十分である」,「活動時間の確保が難しい」については,一人でも多くの生徒に良い環境を与えたいという姿勢がみられるが,解消にはその学校に依存するところが多いと思う。 回答の中で多かったのが「メール相手を見つけるのが難しい」および「相手が読んだかどうか分からない」であった。ここでの設問の回答は,2つ選択することになっており,この2つの組み合わせで回答したのが5校あり,電子メールを利用するための大きな障害と考えていることがわかる。 「相手が読んだかどうか分からない」については,届いたメールに必ず返事を出すというネチケット上の指導も重要になって来ていると感じた。ネチケットを含め,電子メールの特徴を理解した上で生徒に利用させるしかないと考える。 回答の中には,ここでも「個人情報保護条例」に関して,「内容にあまり立ち入れないので発信内容の指導方法など,慣れてくればくるほどむずかしい」と追記した学校もあった。 |
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(3) | CU-SeeMe機能について | |
ア | CU-SeeMe機能を利用する場合に感じる困難点 図5−12は高等学校においてCU−SeeMe機能を利用する場合に感じる困難点である。 |
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図5−12 |
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イ | 分析と考察 CU−SeeMe機能を実際に利用していた学校は4校であったため,利用状況等についての情報が非常に少ないものとなった。このなかで,選択肢の「活動時間の確保が難しい」と「相手を見つけるのが難しい」の組み合わせで回答した学校は2校であった。 相手が限定されることと,リアルタイムである性質上,相手との調整も必要となるため,活用する場合に困難になる点であることが理解できる。 将来,普及するに従い多様な活用方法が考えられてくると思うが,新たな障害が今後の課題となっていくものと考えられる。 |
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