平成8年4月に,本研究がスタートしてから,第15期中央教育審議会の第一次答申が平成8年7月に,続いて第16期中央教育審議会の第二次答申が平成9年6月に,そして平成9年11月には教育課程審議会の中間まとめ「教育課程の基準の改善の基本方向について」が公表されました。それは画一的な平等から,個性の尊重へという転換を目指し,一人一人の能力・適性に応じた教育を展開していくことを基本的な考え方に立っての提言で,そのような教育の大きなうねりを見ながら,2か年にわたり研究を進めてきました。 さて,創造性というと特別な能力であるかのような錯覚をもちますが,児童生徒が自らの課題を解決するに当たり,主体性をもって,児童生徒にとって,新しい価値あるものを作り出すことであり,作り出そうとする資質・能力であると概念規定をし,研究にあたってきました。1時間の授業の中で,ほんの一時でもよいから,児童生徒の発想が生かされ,豊かに表現される場面がみられるような授業の展開を目指してきたところです。 「こうすればいいんではないか。」,「やっぱり思った通りだった。」,「なるほど,A君のようにやれば,できるんだね。よ〜し,ぼくもやってみよう。」などという声が教室のあちらこちらで聞こえてくるような授業を期待しております。 |
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