【授業研究4】 高等学校第1学年 SCHOOL UNIFORMS(Oral communication B)
1.授業の構想(1) | 話し手の意向などを聞き取る能力を養うこと。 |
(2) | 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てること。 これら二つの要素は,主として聞くことの言語活動に焦点を当てているのであるが,ただ相手の話すことを聞くだけでなく,相手の言おうとしていることの意味,すなわち相手の意向などを的確にとらえることを意味している。例えば,相手が話す内容に不明な箇所があった場合には,その不明な箇所について確認し,相手の本当の意向を聞き出すための手段,すなわち確認のための質問方法を身に付けたり,さらに,相手の考えや気持ちなどについて自分の感想や考えなどを述べる方法をも身に付けたり,積極的に活用しようという態度である。 これらのことを踏まえて,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てるためには,英語でコミュニケーションできた喜びを味わうことが大切と考え,本時では,より多くの場面でより多くの人と英語を用いるよう,グループ活動やペアワークを中心とした話し合い活動をさせた。 |
(1) | 生徒の興味・関心を高め,生徒が主体的に学ぶようにするため,場面設定,学習形態,表現のさせ方,教師の支援のあり方等を工夫した。 | ||||||
(2) | Key sentences のカードを作り,繰り返し活用させた。(資料1) (ほぼ同じ内容が,表と裏に,日本語と英語で表現してある。) |
||||||
(3) | 取り扱う話題を生徒が身近なものとして感じるように工夫した。
|
||||||
(4) | 多様な活動の形態を取り入た。 | ||||||
(5) | ワークシートを用意した。 | ||||||
(6) | 年度のはじめから,英語で日記を書くよう指導し,身近な事柄について考え考えたり,感じたことを英語を用いて表現したりできるようにした。 |
○ Expressions about school uniforms.
|
(1) | Date: October 31, 1997 | ||||||||||||||||||||
(2) | Class: 1-8 | ||||||||||||||||||||
(3) | Text: Oral Communication B Sailing , Lesson 12 School Uniforms | ||||||||||||||||||||
(4) | Major aims:
|
||||||||||||||||||||
(5) | Allotment:
|
||||||||||||||||||||
(6) | Aims of this period:
|
||||||||||||||||||||
(7) | Teaching Procedure |
(1) | Exerciseの最後にあるペアワーク“Do you like your school uniform?”を基にコミュニケーション活動を図る実践の時間として発展させた。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2) | 取り扱う話題をいっそう身近なものとして感じるように工夫した。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
(3) | 活動の形態を工夫した。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
(4) | 生徒の実態に応じたワークシートを効果的に与えることにより,生徒の理解を助けるとともに,授業にリズム感を与え,活動を活発にした。 特に,ヒアリングシートは,答えを選択肢から選ばせ聞くことに専念できるようにした。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
(5) | まとめと考察 オーラル・コミュニケーションBは,主として聞くことの言語活動に重点をおいているが,ただ相手の話すことを聞くだけでなく,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てることも目標としている。具体的には,相手が話す内容に不明な箇所があった場合には,その不明な箇所について確認し,相手の本当の意向を聞き出すための手段,すなわち確認のための質問方法を身に付けたり,さらには,相手の考えや気持ちなどについて自分の感想や考えなどを述べる方法をも身に付けることである。 これらのことを踏まえて,本時は,主としてペアグループで制服に対する考えや感想を話合う時間とした。積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てるためには,より多くの場面で,より多くの人と英語を用いてコミュニケーションを図ることが大切であると考えたからである。 そして,生徒の興味・関心を高め,生徒が意欲的に学んだり,英語を用いてコミュニケーションできた喜びを味わったりできるように,場面設定,学習形態,表現のさせ方,教師の支援のあり方等を工夫した。 授業後に実施したアンケートによれば,70〜80%の生徒が「楽しかった。」「ためになった。」などと回答している。(資料7) 生徒は今回の活動をこのように肯定的にとらえており,効果があったと判断できる。ただし,「また,このような活動をしたいですか。」という問いに対しては,「はい。」と,積極的に答えた生徒は65%であり,なお一層の工夫・改善が求められている。
最後に,英語科の研究テーマ「生きた英語を実感できる学習活動の在り方」は,「事物や事を多様な観点から素直に感じ受け止めながら,自己をより高め,より良いものにしていこうとする基になるカを育成すること」を踏まえている。そして,このカを育てる手だてを追求してきたわけであるが,上記の生徒の感想から,本時の学習によって,生徒は英語で意志の疎通が図れ,コミュニケーションできた喜びを感じるとともに,英語をより積極的に学ぼうする意欲をもつことができたと思われる。 |
外国語(英語)科目次