【授業研究2】 中学校第3学年 POP BOX2 “How Shall I Spend My Holidays?”
1.授業の構想(1) | 話すことに慣れるために 対話は基本的に個人対個人で成り立っている。対話に慣れるように,1日に1回は英語を使おうということで毎時間テーマを決め,基本的な表現を使って1対1で対話をさせた。対話をする前に必ず質問の仕方(今まで学習した表現)を思い出すよう,いくつかのパターンで最初に教師が生徒と対話した。
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(2) | 話を発展させるために どちらか一方だけが質問し,他方は答えるだけにならないようにするため,互いに質問し合ったり,相づちを打ったりして,話題が発展するようにした。その際,具体的な場面を設定したり,具体的な物を使って対話を行うようにもした。また,場面ごとに覚えておくと役に立つ表現例を生徒に配布した。
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(3) | 生徒の発想を生かすために 教科書で学んだことが実際の場面で生かせるようにするため,スキットやクイズ作りに取り組んだ。自分たちのアイディアが英語を学ぶことに結びつくと分かったとき,生徒は学ぶ楽しさを味わうことができる。
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(1) | 目標
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(2) | 学習計画(2時間,本時は第2時) | ||||
(3) | 本時の学習
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(1) | 研究授業に至るまで 生徒にとって「生きた英語」とは,興味・関心がある内容の授受があるものである。単にそれぞれに興味・関心がある内容に関する表現を学習しただけでは,身に付けさせることは難しい。そこで,体験的学習を取り入れ,それらの表現が,海外に行ったときにどういう場面で使われるかということを想定して,授業を実践してきた。 できるだけその場の雰囲気を出すために,実際に使われているものや,その場面で行われる対話のサンプルを用いるなどして,毎時間対話を5分間ほど実施してきた。そのため,生徒は次第に英語を使うことに慣れ,英語での指示や質問にも抵抗なく反応するようになってきた。 |
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(2) | 研究授業について 今回の授業では,1人約20分間の英語を使う時間を確保することができた。また,飲み物を注文するときに4種類のジュースを用意して,実際に選択させるという自己の意思決定の場を設けた。誰もがウェイターやウエイトレス,客の立場を体験する活動の最後の時間ということで,慣れてきたこともあり生徒たちは緊張した様子もなく活動できていた。ただ,その場の雰囲気をもっと出すための準備が足りなかった。 4連休に自分や友達が何をするかということを,お互い伝えることはできたが,聞いたことを正しい表現でメモすることは難しかったようである。代表的な例を挙げて,正しい表現の仕方や表現の幅を広げることも必要であった。 グループによる活動ということで生徒は助け合いながら対話をしていたが,特に英語が不得意な生徒に対してはもっと積極的に援助すべきだった。 |
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(3) | 生徒の変容
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(4) | まとめ 「事前に準備されたスピーチではなく,Oral Communication の即興性を考え,別な題材でもアドリブのきいた Communication を」というのが昨年度の課題の一つであった。つまり,前もって準備されたものを約束通り,口にするのではなく,場に応じた表現が臨機応変に口をついて出てくる状態を授業展開の中で探求していくということであると考える。いいかえれば,できるだけ生きたコミュニケーションが行われるような場の設定を工夫することが必要なのである。我々の日本語での日常会話がそうであるように,場面抜きの会話など考えられないのである。 しかしながら,「ない袖は振れない」という言葉に代表されるように,知らない表現は使えないのであり,どんなに場面設定を工夫したところで,生徒たちの口は依然として重いのである。そこで,Oral Communication の場を設定するにあたり,大切になってくるのが,事前に何をどれだけ知らせておくかということであろう。今回の実践はそのほんの一例に過ぎないが,ステーキレストランでの会話の場面を設定するにあたって,それに至るまでの過程で3種類の指導の手だてを考え,本時に至るまで,日々の授業の中で実践した。 結論として,生きた英語を実感できる学習活動を展開するには,次の4つの要素が考えられるであろう。
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