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 研究主題にかかわる意識・実態調査

 調査対象及び人数
(単位 :人)
中 学 校 生 徒
学年 1年 2年 3年 合 計
男子 121 143 132 396
女子 117 137 129 383
合計 238 280 261 779
中 学 校 教 員
教 職 経 験 21年以上 10〜20年 10年未満 合計
男  子 13  7 22
女  子 10 14 31
合  計 23 21 53
高 等 学 校 生 徒
学年 1年 2年 3年 合 計
男子 181 169 193  543
女子 203 229 182  614
合計 384 398 375 1157
高 等 学 校 教 員
教 職 経 験 21年以上 10〜20年 10年未満 合計
男  子 13 19 13 45
女  子  9 10 10 29
合  計 22 29 23 74
(教員は英語科担当者)
 実施時期  平成8年10月1日から10月18日まで
 調査形式  質問紙法
 調査結果の分析と考察
 英語学習指導に関する調査項日数は,教員と生徒に対してそれぞれ5項目とした。調査内容は教員と生徒では若干異なるが,できるだけ対応するようにした。なお,中学校と高等学校の質問内容は同一である。また,質問3については選択項目別に質問を設定した。…表中の数字は人数(実数),グラフ中の数字は%を示す。

【質問1】
<生徒> 英語を学習するとき,次のうちどんな力を一番身に付けたいですか。
<教員> 英語の学習を通して,生徒にどんな力を一番身に付けさせたいですか。


 
 
記号 項   目 中学校 高等学校
聞く力  49  86
話すカ 338 630
読むカ  79  93
書くカ 139  91
文法カ 102 137
単語力  50  82
異文化について理解するカ  22  38

 
 
記号 項   目 中学校 高等学校
聞く力  6  7
話すカ 34 11
読むカ  3 32
書くカ  4  0
文法カ  0  5
単語力  0  2
異文化について理解するカ  6 17
中学生

回答円グラフ(中学生)

高校生

回答円グラフ(高校生)

中学校教員

回答円グラフ(中学校教員)

高等学校教員

回答円グラフ(高等学校教員)


 中学校で43%,高等学校で53%の生徒が「話す力」を身に付けたいと考えている。「書くカ」を加えた「表現の能力」という点で見てみると,中学校,高等学校ともに60%以上の生徒が身に付けたいと考えている。やはり,英語が使えるようになりたいという強い意識の表れである。
 生徒の意識は,中学校,高等学校ともほぼ同じであるのに対して,教員の意識がかなり違っていることがわかる。中学校教員の64%は「話すカ」を身に付けさせたいと考えている。
 高等学校では,「読むカ」の育成を主眼とした指導をしている教員か多い。現在の学習指導要領で,コミュニケーション能力の育成が大きな目標となっており,高等学校教員の指導法も少しずつ変わってきている。また,コミュニケーション能力の育成のために「話す力」や「異文化について理解する力」についても重要視している。

【質問2】
<生徒> 生き生きとしたコミュニケーション活動ができたときは,どんなときですか。
<教員> 生き生きとしたコミュニケーション活動ができたときは,どんなときですか。


 
 
記号 項   目 中学校 高等学校
先生から渡されたプリントを活用して会話したとき。 104  53
場面が用意され,役割を決めて活動したとき。  64  28
ゲームをしながら活動したとき。 284  80
AETといっしょに話し合い活動をしたとき。 131 118
教科書以外の英語にふれる機会があったとき。(英字新聞,映画,歌など)  54  81
その他   6  12

 
 
記号 項   目 中学校 高等学校
準備したプリントを活用して会話させたとき。  6  2
場面設定をして実際に役割演技をさせたとき。 19  6
ゲームを取り入れた活動をさせたとき。 14  8
AETといっしょに話し合う活動をさせたとき。 10 16
教科書以外の英語にふれさせたとき。(英字新聞,映画,歌など)  1  4
その他  3  0
中学生

回答円グラフ(中学生)

高校生

回答円グラフ(高校生)

中学校教員

回答円グラフ(中学校教員)

高等学校教員

回答円グラフ(高等学校教員)


 中学生はゲームを取り入れた活動,高校生はAETとの活動を最も多く選んでいる。これは,心理的な発達の差,英語力の差,AETとの年齢差が影響していると思われる。特に高校生は既知の英語を使って何とかコミュニケーションを図りたいと思っている。中学校では,教員は「場面設定をして役割演技」をさせているときが生徒は生き生きとしたコミュニケーション活動ができると考えているが,生徒はそれほど実感していない。さらに,場面設定の工夫・改善をすることにより生き生きとしたコミュニケーション活動を進める必要がある。

【質問3】
<生徒> 今学んでいる英語を使ってどんな体験をしたいですか。
<教員> 今学んでいる英語を使ってどんな体験をさせてみたいですか。


 
 
記号 項   目 中学校 高等学校
AETともっと多く話してみたい。 123  40
教室外で外国の人と話をしてみたい。 161 119
外国の人と手紙やインターネットを活用して交流をしたい。 182  75
教科書以外の英語にふれてみたい。(英字新聞,映画,歌,など) 161 117
その他  16  21

 
 
記号 項   目 中学校 高等学校
AETともっと多く話をする機会をもたせる。 23 11
教室外で外国の人と言葉を交わすことができるようにすすめる。 15  8
外国の人と手紙やインターネットを活用して交流をさせる。  5  2
教科書以外の英語にふれさせる。(英字新聞,映画,歌,など)  8 15
その他  2  0
中学生

回答円グラフ(中学生)

高校生

回答円グラフ(高校生)

中学校教員

回答円グラフ(中学校教員)

高等学校教員

回答円グラフ(高等学校教員)


 生徒はAETとだけ話すのでは満足せず,もっと多くの人とコミュニケーションして一層生きた英語を使ってみたいと思っていることが分かる。したがって,AETと話す機会以外の手だてを生み出す必要がある。中学校では,教員はAETともっと多く話をする機会をもたせたいと思っているが,生徒は外国の人と手紙やインターネットを活用してコミュニケーション活動を図りたいと考えている。高等学校では,教員は生徒に教科書以外の英語を使う機会を多くもたせたいと考えているのに対し,生徒も同じように英語を使う機会を多くもちたいと期待している。

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