2.研究の内容

(1)

 研究主題についての基本的な考え方

 研究主題と学習指導要領との関係
 学習指導要領の目標では,外国語で表現する基礎的な能力を養い,外国語で積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てることが特に強調されている。従って,コミュニケーション活動を一層すすめるためには,英語を実際に使うことのできる状況の場面の設定を,ペア学習やグループ学習などの学習指導形態の工夫や言語材料の提示の在り方を工夫し,生徒に生きた英語を体験させ,英語への興味・関心を高める必要がある。
 これらのことに焦点を当てて,中学校及び高等学校で授業研究を行った。
 中学校では,授業に入る前に,グループごとにテーマを絞って,生徒に調べ学習をすることによって問題意識を高めた。また,言いたいことが伝わるように表現の工夫を図った。さらに,発表内容の理解を図るために各グループで作ったワークシートを活用した。
 高等学校でも,身近な場面を設定し,生徒が活動しやすい学習形態を工夫して生徒の意欲を高め,英語によるコミュニケーションを実感できる場を作ることを目指した。その上で,コミュニケーションを促進し,生き生きと英語を使えるようなワークシートの効果的な提示の仕方を考えてみた。
 「生きた英語を実感できる学習活動」とは
(ア)  「生きた英語」とは,生徒にとって話題が身近で,興味・関心があり,内容のあることについて発話し,それを受け止め理解することのできる英語である。生徒にとって興味・関心がある内容の授受があって,初めて生きた英語であり,豊かな感性を育てるコミュニケーションということができる。
(イ)  「実感できる」とは,英語を学習する上で,英語の学習がよく分かり,英語を使うことにより,コミュニケーションをすることができた喜びを感じることである。

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