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調査の概要

 調査票の構成
 望ましい特別活動の指導の在り方に関する調査項目数は,小,中,高等学校とも全部で39問とし,集計比較分析の統計処理上,校種を超えて可能なかぎり設問形式を整理して,回答はすべて選択肢を用意した。また,「該当なし」の場合も考慮して強制選択とせず,「その他」の欄を設けて自由記述とした。39問の内訳は次の通りである。
(ア)  全体の指導計画  設問数 小学校7 中学校7 高等学校8
 特別活動の指導組織や指導計画のねらい及び改善の見直し状況を探る。
(イ)  学級(ホームルーム)活動  設問数 小学校9 中学校9 高等学校8
 小,中,高等学校の比較のため活動の運営にあたる計画(運営)委員会を柱に活動内容(1)(2)及び中,高等学校の活動内容(3)の指導状況を探る。
 小学校では広報活動についての設問,中学校では道徳教育などとの関連項目を入れた。
(ウ)  児童会・生徒会活動  設問数 小学校7 中学校7 高等学校7
 児童会・生徒会活動の特質である,全校児童・生徒が学校生活の充実向上のために自発的,自治的に取り組む活動のねらいに即して指導の在り方を探る。
(エ)  クラブ活動  設問数 小学校7 中学校7 高等学校7
 クラブ活動は興味,関心を同じくする児童・生徒が学年・学級を超えて自主的に取り組む活動であるので,そのねらいに沿って指導の在り方を探る。合せて,中,高等学校の部活動による代替の問題も探る。
(オ)  学校行事等 設問数  小学校9 中学校9 高等学校9
 学校行事の指導の状況と学校週5日制の矢面に立たされる学校行事の方向を探る。また,特別活動の指導上のねらいと特別活動部(係)の抱える課題を集約する設問も用意した。

 調査方法
 この調査は,特別活動の現状と課題について,できるだけ実情に沿う回答を得るためにアンケート形式とした。
 調査対象は,市町村立小中学校と県立高等学校(全日制)のすべてとし,調査票を郵送してアンケート依頼した。本研修センターへの返送の繁雑さを避けるために返信用封筒を同封した。
 また,学校全体として取り組んでいる様子を回答していただくため「回答者は,できるだけ特別活動担当者」にお願いする旨のことわり書きを入れた。特別活動担当の回答なので,この調査全般についての感想記入欄を設けて,特別活動の実践の意見を集約しようとした。その回答の中には,特別活動の充実を図りながら子どもの生き方を豊かに導こうと熱心に取り組んでいる学校や,特別活動担当者として切実な思いで集団活動を指導実践している様子,あるいは,学校週5日制の移行に伴って学校行事精選の課題に次のような意見も添えられてあった。
「学校週5日制による授業時数の確保ということで,学校行事がこれ以上削れないほど精選され,体育館移動の時間ももったいないとTVやVTRでショートの活動を上手に回転させています・…」(水戸地区小学校)

 調査票回収率
 今回の調査は第1学期授業終了までに回収しようと7月18日を返送期限としたが,夏季休業に入ってもさみだれ式に回答が届き,8月末まで延長したので結果的に100%近い回収率となった。

小学校の回収率

水戸地区 県北地区 鹿行地区 県南地区 県西地区 合計数
調査依頼数 159 64 74 188 107 592
回 答 数 158 64 74 188 107 591
回 収 率 99.4% 100% 100% 100% 100% 99.8%


中学校の回収率

水戸地区 県北地区 鹿行地区 県南地区 県西地区 合計数
調査依頼数 64 33 24 73 39 233
回 答 数 63 32 23 72 39 229
回 収 率 98.4% 97.0% 95.8% 98.6% 100% 98.3%


高等学校の回収率

調査依頼数 回答数 回答率
110 110 100%


 学校規模
 調査票を学校規模毎に整理して適宜比較した。高等学校の規模比較はしない。
 小,中学校の規模は,12学級以上18学級以下を標準校とし,それ以上を大規模校それ以下を小規模校とした。特別活動など教育活動は前年度の実践を踏まえて展開されていることなどを想定して,平成8年度学級数で分類した。

大規模校 標準校 小規模校 合 計
小学校 111 205 275 591
中学校 61 100 68 229



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