はじめに
21世紀を間近に控え,人生80年時代,自由時問の拡大、さらに科学技術の進歩や国際化が一
層進む中で,人々のライフスタイルや価値観も多様化しつつあります。このような時代の流れ
の中で人々は,生活の質の向上や生きがいを求めて学習,文化,スポーツなど様々な活動に積極
的に参加しようとしています。
しかしながら,近年我が国における生活環境の変化は.国民的に慢性的な運勤不足をもたら
し,必ずしも健康の維持増進を図る上で好ましい状況にあるとは言えません。丈夫な体とたく
ましい体力は誰もが望むところであります。
本県では「児童生徒の体力・連勤能力調査」を昭和42年から,小学校5・6年生,中学生,高
校生を対象に実施してまいりました。これは,児童生徒一人一人の実態を把握し,各学校での
指導に生かすことをねらいとしています。
今回の調査を分析致しますと,小・中・高等学校でほ前年比,全国比とも決して満足できる結
果ではありません。特に.走り幅とびと持久力の落ち込みは大変気になるところであります。
健康の増進や体力の向上は,即時的に達成できるものではありません。各学校においてはこ
の調査報告書を基礎資料として幅広く活用され,各学校における問題や課題等を見いだし,児
童生徒の健康の増進と体力の向上に,より一層のご尽力をお願いする次第であります。
最後になりましたが,この調査にご協力いただきました各学校の先生方並ぴに各関係機関に
対し厚くお礼申し上げます。
平成7年3月
茨城県教育研修センター所長
高久清吉