5.おわりに

「生徒一人一人が意欲的に活動する選択教科「技術・家庭」の指導の在り方」 という主題のもとに授業実技を進めてきたが,生徒自身が課題意識をもち,質 問したり話し合ったりして学習を進めることが多くなった。生徒のよさを生か し,工夫したり創造したりできるコースが決定され,課題が明確化された時, 生徒の主体性や創造性が伸び,意欲が高まっていった。技術・家庭科における 学び方を学ぶとは設定したテーマの中に生徒自身が日頃の生活の中から課題を 見い出し,それを解決するため情報や資料を活用しながら,自らの力で追究し 解決していく一連の過程そのものを学び方として身に付けていくことである。 自分が立てた課題に取り組み,それを解決した時に味わう「分かった。」,「で きた。」という感動が大きければ大きいほど意欲は高まり,自ら進んで学び競 ける態度が養われるのである。

生徒たちに意欲をもたせ,生活に生きて働く力や豊かに主体的に生きるため に必要な力を身に付けさせるために,課題を立て,解決できる力を付けるため の指導・援助の在り方や,生徒のよさをとらえる評価などを,今後も研究して いきたい。


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