研究主題 生徒の感性を育てる多様な学習活動の工夫
活動形態の工夫を通して
1.はじめに
今日,「豊かな人間性の育成」が叫ばれているが,その背景には,今日の社会状況における知育優先といわれている傾向に対し,知性面と感性面の調和のとれた全人的な人間形成の重要性が認識されてきたことが挙げられる。
また,選択教科としての「音楽」では,必修音楽を受け,生徒の特性に応じた発展的,応用的な学習活動が多様に展開できるようにし,さらに,創造的な自己表現活動等を重視して行うことが求められている。
そこで,生徒一人一人が楽しく生き生きと学習に取り組めるように,活動形態の工夫をして多様な学習活動ができるような授業を展開し,さらに,様々な音楽的体験(音楽的刺激)によって,音楽の豊かさや業しさを感じ取る基盤となる感性を育て,その質を高めていくことは,「豊かな人間性の育成」につながるであろうと考えて本主題を設定し,研究と実践を進めた。
2.研究のねらい
- 創造的な自己表現活動が活発に行われるようにする。
- 生徒一人一人がそれぞれの持ち味を発揮し,自分にとって好ましいもの,意味のあるものを追い求め問い続けることのでさる力を育成することによって,自主的・主体的な学習態度を養う。
3.ねらいにせまるための手だて
- 必修音楽での学習を踏まえて,多様で発展的,応用的な学習活動を展開する。
- 多様な音楽的体験ができるようにコースの設定を工夫する。
- 個が生きる学習が展開でき,さらに,創造的な自己表現活動が活発に行われるよう活動形態を工夫する。
- 自己の表現や学習について振り返ることによって,自分自身を励ましながら追求する力や態度が育っていくものと思われる。見直し振り返ることは,一人一人の感性を支えにして行われるものであるから,感性の伸びが期待できる。その手だてとして,観点別評価内容の検討,評価計画表(観点別評価を踏まえた計画)の作成,評価補助簿の作成,自己評価カードの作成等を行う。