おわりに


 本県児童生徒の体カ・運動能力に関する調査から,特に高等学校生徒の持久走記録が全国平均 を下回るとともに,低下傾向の続いていることが指摘されています。本研究では,アンケート調 査や運動生理学的研究.さらに授業研究の結果をもとに,学ぷ側にたった体育指導の在り方につ いて討議を重ねてきました。

 生徒及び指導者を対象としたアンケート調査結果によると,基本的生活習慣が持久走の基盤と なっていること,持久走の「そう快感」や「楽しさ」の経験が少ないこと,持久走に関する基礎 的知識の理解が不足していること等が浮かぴ上がってきました。

 本研究では,持久走を「苦しいもの・嫌いなもの」にしてしまわないために,ゆとりあるペー スでの練習方法を提示しました。さらに,生徒自らが運動へ主体的に係わることを意図として, 主観的運動強度を用いた授業を行いました。これらを通して,持久走指導のための学習資料を作 成しましたが,まだ十分なものではなく,今後の研究の糸口にしたいと考えています。

 最後になりましたが,測定及びアンケート調査等で,本研究にご協力いただきました各高等学 校の皆様に,心から感謝申しあげます。


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