まえがき


 今日の教育課題として,児童生徒がこれからの時代を生きていくために必要な資質や能力の育成と,近年急速に進展した社会の変化に伴って生じている児童生徒の人間形成に関わる問題点の克服があげられています。
 児童生徒の望ましい人間形成を図る観点に立って,学校,家庭及び地域社会の教育全体の在り方を見直す契機として,学校週5日削が導入され,平成7年度からは,月に1日から2日へと拡大されることになりました。
 このような時代背景を考えますと,学校の教育力と家庭や地域社会の教育力が有機的に結びついて,お互いの連携の中で,効果的な教育がなされる必要があります。
 本研修センターでは,本県における学校と家庭や地域社会との連携に関して,次の観点から,県内の小・中・高等学校の教職員と保護者に村し,実態調査を実施いたしました。
  1. 家庭や地域社会との連携に関する教職員の意識について
  2. 地域の人材,文化財及び環境などの活用について
  3. 他校や学校以外の教育機関・団体等との連携について
  4. 保護者と学校との関わりについて
  5. 学校の施設・設備の地域社会への開放について
  6. 学校のもつ教育力の地域社会への還元について
 さらに,その分析をとおして,学校が家庭や地域社会とどう関わっていくべきかという方向を探って参りました。研究の過程で,本県の各学校で行われている家庭や地域社会との連携の実状が明らかになると共に,学校と家庭や地域社会との連携のあるべき方向が見えてきました。
 今後は,本研究が各学校で教育実践をしていく上で,その参考または指針となり,さらに深まった教育活動が行われるものと確信いたしております。
 おわりに,この研究の推進にご協力を頂きました関係学校並びに研究協力貝の先生方に心から感謝申し上げます。

 平成7年3月
茨城県教育研修センター所長  高 久 清 吉



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